「帝国の知」の喪失
―戦後日本再考・東アジアの現地から―
鈴木 満男 著(政治人類学者)


四六上製  384頁
定価:2500円+税

平成11年2月11日発行


ISBN4−88656−154−3
CO036


「帝国の知」とは国際関係の冷徹な認識のことだ

明治の先人たちが体得した帝国の知を、戦後の日本人はなぜ失ったのか。
朝鮮・台湾の日本統治時代や米国・イェール大学の東アジア教育を手掛かりとして、
政治人類学者が問う「帝国の知」復活への道。葦津珍彦論も収録。

序章  崩壊する《国民経験》
第1章 「教育勅語」の感銘
第2章 東アジアの現地へ
第3章 アジアを憂えた人―葦津珍彦の歩いた道
第4章 《帝国の知》とは何か
第5章 《帝国の知》の喪失
第6章 イェィル大学の東アジア教育体験記
第7章 日本時代を象徴とする「教育勅語」と「芝山巌」
第8章 2・28事件論―日本時代《法治》の記憶
終章  台湾史から戦後日本を見なほす

《著者略歴》
 鈴木 満男(すずき みつお)
大正15年、東京・麻布生まれ。東京大学法学部卒。同大大学院社会学研究科修了。政治人類学者、社会学博士(東京大学)。順天堂大学医学部教授、台湾・中央研究院民族学研究所訪問学人(数回)、韓国精神文化研究院客員教授、山口大学人文学部教授、中国・山東大学交換教授、米国・インディアナ大学民族学研究所VisiyingResearcher、中国・抗州大学客員教授、九州女子大学文学部教授、米国・イェィル大学人類学部VisitingFellow、韓国・ソウル大学校法科大学部招聘教授、台湾・成功大学歴史学系客員研究員などを歴任。
著書
『マレビトの構造―東アジア比較民俗学研究』(三一書房)
『華麗島見聞記―東アジア政治人類学ノォト』(思索社)
『柳田・折口以後―東アジアにおける《民俗》のトポス』(世界書院)
『環東シナ海の古代儀礼―巨樹・東海浄土・水の霊との聖婚』(第一書房)