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日蓮聖人のお心に触れる 日々に学ぶ大慈悲のお言葉 深澤 泉奥 編著 四六並製 176頁 定価:1500円+税 令和4年9月12日発行 ISBN978-4-88656-544-0 C0315 |
日蓮聖人御降誕八百年の本年に、本門佛立宗にて佛立新聞編集員として活躍後、佛立青年教務会本部員等を歴任した著者が、日蓮聖人の御妙判(御遺文)を一般の人にむけて分かりやすく解説する。 |
【目次】 一代聖教の中に法華経は明鏡の中の神鏡なり 今、正月の始に、法華経をくようしまいらせんとおぼしめす御心は 人の悦び多多なれば、天に吉瑞をあらわし 法華経をもって国土を祈らば、上一人より下万民に至るまで 専ら題目を持ちて余文を雑えざれ 誠にその難を顧み、専らこの言を信ぜば もしよく駈遣し呵責し挙処せば 妙法蓮華経の五字の次第の祭なり 教主釈尊、一の仙薬を留め給えり 一句をも人にかたらん人は如来の使 耳にふるゝ者はすでに仏になるべきと 南無妙法蓮華経と勧むる人もなく 法華経をば、仏立宗と云い 生死の大海を渡らんことは 日蓮が弟子檀那の肝要 常の所行は題目を南無妙法蓮華経と唱べし われらがごとき名字の凡夫は、仏説によりて 日蓮はいずれの宗の元祖にもあらず 生年三十二歳にして、建長五年癸丑四月二十八日 妙法蓮華経と申すは、蓮にたとえられて候 そもそも今の時、法華経を信ずる人あり 月水を忌みたる経論を、いまだ勘えずそうろうなり あやまれる経々のまゝにねがわば、得道もあるべからず 南無妙法蓮華経の五字を、日本国の一切衆生に 勝れたる経を供養する施主 貴辺に去る大事の法門を教へ奉りぬ 厄の年、災難を払わん秘法には、法華経に過ぎず 法華経は、女人の御ためには、暗きに灯 いかでか病も失せ、寿ものびざるべきと 今生に日蓮種種の大難にあうなり 日蓮、悲母をいのりてそうろうしかば いまだきかず。女人の佛法をもとめて千里の路を 子なればわれこそ故おやの後世をばとぶらうべけれ 御いのりの叶い候はざらんは 大正法は、必ずひろまるべし 法華経と申す御経は、身心の諸病の良薬なり 経文を披きたるに、世みな正に背き 日蓮は少きより今生の祈りなし、ただ仏に成らんと思うばかりなり 地涌の菩薩の妙法蓮華経の良薬をさづけ給えるかと 汝早く信仰の寸心を改めて 我が身は過去に謗法の者なりける事 仏は、法華経をさとらせ給いて 法華経の行者を供養せん功徳 この経の文字はみな悉く生身妙覚の御仏なり 唱え難き題目の妙法の穴のあい難き事 法華経と申すは、随自意と申して、仏の御心をとかせ給う されば仏になる道は、時によりてしなじなにかわりて行ずべきにや 身命よりもこの経を大事と思食す事 此経の信心と申すは、少しも私なく 南無妙法蓮華経と一切衆生にすゝめたる人 仏になる道は、これよりほかにまたもとむる事なかれ 日蓮が一類は異体同心なれば、人人少くそうらえども、大事を成じて 生死の理を示さんがため黄泉の道に趣けり 仏の御意あらわれて法華の文字となれり すでに生を受て齢六旬に及ぶ。老また疑いなし うまれ給て、うぶごゑに南無妙法蓮華経と唱え給うか ただひとつきてそうろうかたびらなどを、法華経の行者に供養すれば 人久しといえども百年には過ぎず 南無妙法蓮華経と、我が口にも唱へ候故に、罵られ われ等が目には、黒き文字と見えそうらえども 凡夫にてあらん時は、世世生生夫婦とならん 過去遠々劫より法華経を信ぜしかとも、仏にならぬ事これなり 十界ともに即身成佛と、説かれて候は 願くはこの功徳を以て、父母と師匠と一切衆生に、回向し奉らんと、祈請仕り 題目を唱うる人、如来の使いなり 信心をすゝめ給いて、過去の父母等をすくわせ給え 小善なれども、法華経に供養しまいらせ給ひぬれば、功徳此のごとし 日蓮は、世間には日本第一の貧き者なれども 題目を唱うる人、如来の使いなり 過去遠遠却より、女の身となりしがこのおとこ娑婆最後の善知識なれ善知識なれ 願くは、わが弟子等、大願をおこせ 此の妙法大曼荼羅を身に持ち、心に念じ、口に唱へ奉るべき時也 今、妙法蓮華経と申しそうろうは一部八巻二十八品の功徳を 無量無辺劫にも一眼の亀の浮木の穴に値い難き事を、佛説き給えり かかる濁世末代に、法華経を供養し、ましませば 同じ恥なれども、今生の恥は物の数ならず 船よりあがり、くるしみそうらいき、ところに 法華経の肝心、諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字 掌を合わせて、一同に南無妙法蓮華経ととなうべし いかにしてか、今度法華経に信心をとるべき |
【著者略歴】 深澤泉奥(ふかざわ せんおう) 昭和23年10月、東京都大田区生まれ。得度以来、乗泉寺内の広報出版・編集に携わり、寺院紙「乗泉寺通信」を毎月編集。宗門にあっては佛立新聞編集員として活躍後、佛立青年教務会本部員を経て、『縮刷佛立新聞』『法花讃語抄』『本門戒体見聞』等、宗外一般向けの出版活動に従事。現在、佛立研究所所員。 |