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元記者が証言するNHK報道の裏側

NHK受信料は半額にすべき


大和大介 著


四六並製  160頁

定価:1300円+税

令和4年3月15日発行


ISBN978-4-88656-538-9
C0036

いち早く「当選確実」を打ち出す選挙報道。
他の報道機関を圧倒する人員と物的支援の災害報道。
記者としての働きがいと労働環境。
23年間の勤務を通して著者が垣間見たNHKの実態と問題点を明かす。

【目次】
第一章 金銭感覚が麻痺したNHK職員
  「受信料値下げ義務づけ」法案見送り
  車窓から感じ取った受信料の重み
  最初の違和感はタクシーでランチ
  タクシーチケットの甘い内部チェック
  他のメディアと桁違いのタクシー使用
  ある若手記者のタクシー使用が全国で突出
  マイカー取材を認めない事なかれ体質
  マイカー取材対応に見るNHKのあいまいな存在

第二章 受信料名簿の流用
  受信料名簿の取材流用疑惑
  「営業ルートで調べてもらっています」
  机に放置されていた受信料名簿
  名簿使用ならNHK報道の一人勝ち≠
  背景にある営業部が断りにくい事情
  名簿管理の厳格化を進めるべき

第三章 忖度する報道姿勢
  政治への忖度を感じたWEBページの「見出し」
  上司から「支持率低下の文字を外せ」
  菅内閣の支持率でも忖度が働いた?
  WEBメディアのNHK報道は針小棒大な気も
 「安倍は女の腐ったような陰湿な男だ」
  NHK不祥事ネタはツイッターに出ない姑息処理

第四章 NHK選挙報道の実態
  「選挙のNHK」の看板に疑問
  NHKは「当確」、新聞社は「企画」で勝負
  「この選挙で何を伝えるか」本質的な議論なく
  当確判定を左右する「裏票」入手
  勝負所の開票所には「特別チーム」派遣
  裏票作りの苦労と癒着の危うさ
  当確判定の「虚と実」
  民放2社の当確ミスでNHKの声価≠ノ
  当確ミスのリスクもあった数えミス
  選挙ではヒヤリハット事例も
  肥大化する選挙経費
  選挙アルバイトの死亡事故
  佐戸未和さんの過労死について
  金太郎飴の選挙リポート
  NHK記者の立候補で公正中立≠ヘどこにいった

第五章 NHK記者の働く環境
  また首都圏放送センターで記者が急死
  「羮に懲りて膾を吹く」NHKの働き方改革
  「とにかく東京」の記者が急増
  東京志向は記者の高齢化の弊害も
  残念ながら私はポンコツ≠セった
  ストック用原稿の発注も無視
  若手記者に試行錯誤させる地方局に
  記者としての仕事のやりがい
  カドミウム米の取材で「NHKはきちんと取材してくれた」
  大学のバイト募集窓口で「地方ではNHKなのよ」
  やりたい仕事でNGを言われることもなく
  「地方枠2時間時代」には自分のコーナーも

第六章 アイドル騒動をめぐるトラブル
  NGT騒動≠ナ感じた幹部の無責任体質
  東京の報道局部署は「パイプがないので協力できない」
  AKSとの橋渡しを務めた大物プロデューサー
  秋元康氏サイドとNHKのトラブル
  昼下がりの会議室での事情聴取
  「なぜ勝手な返信をするのか」
  芸能ネタを見下すNHKの体質
  大物プロデューサーには聴取せず

第七章 NHK幹部の無責任体質
  苦い記憶の「黒姫山死去の映像取り違え」
  親方名の踏襲を見過ごしてしまう致命的ミス
  水害報道で起きた放送事故寸前のハプニング
  スタッフから打ち明けられたセクハラ

第八章 災害報道の現場と後方支援
  NHKの存在意義示す災害報道の現場は
  災害時の動員力の凄まじさ
  他メディアには真似できないロジ担
  震度4≠ネら記者は全員出局
  仮想の災害訓練も不眠不休で準備
  「思ったほどげっそりしていないなあ」

第九章 メディアスクラムの危うさ
  PDという職種との付き合い
  NHKは「メディア界のアメリカ」と思ったワケ
  災害報道なみの大量の応援部隊
  メディアスクラムの危うさも
  容疑者をサウナまで追跡
  ムダになった大量の弁当
  東日本大震災時も似たケースが
  NHKにみる中途採用者の悲哀

第十章 高額過ぎるNHK受信料
  地方の休日のニュース枠削減が加速
  主要ローカル番組も縮小の流れ
  朝日新聞も問題視した北海道の合理化
  結局進まない受信料の値下げ
  「給料を2倍にする方法を教えよう」
  かつての「日本薄給協会」は今は昔
  スタッフにも月額約100万円の報酬
  持ち家の職員にも毎月5万円の住宅補助
  受信料の見直しを進めるべき
  「受信料は半分」をベースに思い切った議論を
【著者略歴】
大和大介(やまと だいすけ)
昭和39年新潟県生まれ。昭和62年、朝日新聞社入社。山形支局、宇都宮支局を経て東京社会部で宮内庁担当などを経験。平成9年にNHKに転職し、新潟放送局に着任。以降、横浜局を経て水戸局などでニュースデスクを担当。平成23年に東京のネット報道部に移り、NHKのNEWSWEBサイト担当デスクを4年間務めた。平成29年に新潟放送局にニュースデスクとして着任、選挙担当などを務めた。令和2年8月、NHKを退職。現在はフリーライター。