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特攻回天「遺書」の謎を追う




大森貴弘 著


四六並製  216頁

定価:1500円+税

令和3年8月12日発行


ISBN978-4-88656-526-6
C0095

インターネットを中心に出回る、回天特攻隊員の感動的な遺書。
しかし、その遺書は戦後に創作されたものであった。
一体、誰が何のために遺書を創作したのか。
産経新聞記者がその謎を追う。

【目次】
十八歳の回天特攻隊員の遺書

第一章 「偽の遺書」
 創作された遺書?
 人間魚雷「回天」
 回天記念館
 回天顕彰会メンバーへの取材
 創作遺書を用いた回天グッズ

第二章 「元ネタ」を探る
 緊急事態宣言中の裏付け取材
 Oへのインタビュー動画
 自身の経験を語る映像資料
 Oの講演をまとめた著書
 遺書の執筆者
 実在した「太一」という搭乗員

第三章 「嘘」を暴く
 矛盾があるOの経歴
 学徒出陣
 兵科第四期予備学生の出身か?
 Оと回天の接点を探る
 回天の初陣
 今西太一大尉の遺書
 再びОの経歴を追う
 伏木港湾警備隊の行動

第四章 再び、大津島へ
 現地への取材
 山本さんの熱い思い
 「勇士の略歴」を記した新聞
 「例の遺書」
 遺書の創作が確定

第五章 「罪」を負うのは誰なのか
 メディア関係者への取材
 「凛としている」という印象
 遺書の創作に手を染めた一端
 「遺書の創作」の責任

第六章 記事化と反響
 産経新聞朝刊一面で記事化
 資料の鑑定が必要
 責任の所在は?
 創作遺書に関する情報提供

第七章 「仲間」たちの思い
 安岡記念館を見学
 Оの講演内容に違和感
 回天搭乗員による検証
 全国回天会による調査と対応

第八章 元搭乗員の思い
 回天の搭乗員を祀る大津島回天神社
 頭に浮かんだ「死」
 事故の経過や原因を書き記す
 「志あるものは海兵に来たれ!」
 松尾少尉との別れ
 忘れない追悼の思い
【著者略歴】
大森貴弘(おおもり たかひろ)
昭和59年9月、横浜市生まれ。法政大学法学部を卒業後、平成19年4月に産経新聞社入社。
和歌山支局、九州総局、大阪本社社会部などを経て、令和2年1月から東京本社社会部。
著書に『「脱原発」が地方を滅ぼす』(産経新聞出版、共著)などがある。