日本文化 第7号(平成十四年・冬)

巻頭言 「公」と「私」の平衡感覚を

対談
成るか、新・日伊同盟 ――――――――――― ロマノ・ブルピッタ、井尻千男

⇒日本もイタリアも、独自の文化を土台に近代国家を樹立した

ミレニアム武士道 ―――――――――― 竹本忠雄

⇒無量の時間をこえて生きつづけてきた不惜身命の武士道は、今起立の時を待っている。

テロの本質と対処法 ――――――――― 吉原恒雄

⇒社会科学的検討、準軍事的対応などテロの本質や原因を念頭に置いた対応が求められる

アメリカにはみえていな世界 ――――――― 呉善花

⇒アメリカは「後進的な地域の無知蒙昧な世界」という観点しか持っていない。

「天皇―公民」制という仮説 ――――――― 高森明勅

⇒天皇と公民の対応性が長く持続したことこそ、日本の歴史を特徴づける事象だ

日本の資本と技術移転から見た台湾の近代化 ―――――――――――――― 黄文雄

⇒日本政府は日本国民を搾取して台湾経営に全力投球した。

IT世紀における日本文化の緊急課題 ―――――――――――― 佐藤純一

⇒ITは進むがままに放置しておくと、無機的集合社会へと動いていく、その対応は?

現代日本精神文化への警鐘 ―――――――――――――― 工藤雪枝

⇒精神文化の軸を再構築しない限り、日本の将来は暗い。

北斎「江戸の不二」考  ――――――――― 竹谷靱負

⇒庶民の生活に溶け込んだ精神的支柱だったからこそ、富士はランドマークであり続けた。

不条理への反抗とケインズ的政策 ―――――――――――――― 丹羽春喜

⇒「反ケインズ主義」体制へのレジスタンスの非暴力的手段を提言する。

図書室

 長谷川三千子 著 『民主主義とは何なのか』 (評者 櫻田淳)

 黄文雄 著 『満洲国の遺産』 (評者 長谷部茂)