日本文化 第23号(平成18年・冬)

巻頭言 正統性の危機―生者の驕りと専横

日本文化の「型」を破壊する女系天皇 ―――― 林道義・井尻千男

⇒ジェンダーフリーが天皇制に悪用される危険さえ出てきた

天皇の制度を守るいふこと ―――――――――――― 萩野貞樹

⇒日本国民には、旧宮家復活を謹んで迎へる力がある

戦争呼称「正名」論(上) ――――― 小田村史郎

⇒政府が「大東亜戦争」の呼称を正式に用ゐなければ、歴史の真実は理解できない

「やまとごころ」とは何か ―――--―― 田中英道

⇒「やまと」は「山人」。人は山に神社仏閣を建てて、こころの通った霊山にする

國學に於けるの天道  ――― 小堀桂一郎

⇒宣長にとって「道理」を保證するものは天でもなく、天も亦一個の規範概念に過ぎなかった

日本の封建制度と江戸時代武士の自由 ――――― 呉善花

⇒日本の近世は伝統を秩序に取り込み、大人の自由と取り組んだ時代だった

「善悪」の民族学 ――――――― 黄文雄

⇒「いさぎよさ」という美的感覚が日本人の精神構造のコアとなり美しい日本をつくっている

<9・08>の衝撃:独露枢軸の登場 ――― 藤井厳喜

⇒ブッシュ米大統領のヤルタ合意批判は独露連携に対する警告だった

新たな対立軸が生起したNPT運用再検討会議 ――――― 高野雅樹

⇒NPTでは制裁や行動を伴った核拡散防止対策が打てない。新たな組織作りが必要だ。

日本の古代国家は専制君主制か ―――――――――― 高森明勅

⇒律令国家は専制君主制でも貴族共和制でもない独自性を帯びていつた