日本文化 第18号(平成16年・秋)
巻頭言 歴史観と宗教観は国民国家の「聖域」である
対談
日台を繋ぐ海洋国家アイデンティティ ―――― 羅福全、井尻千男
⇒日本と台湾の国家利益は重なり、世界は日本が普通の国になることを望んでいる。
憲法・國體の顯現 ―――――――――――― 小堀桂一郎
⇒一國の歴史傅統の總合・根據である國體の「用」の部分を言語化したものが憲法である。
「貧農史観」に拘束される歴史教科書(1) ――――― 藤岡信勝
⇒江戸時代に関する教科書記述はいまだにマルクス主義に基く時代像から脱却していない
公民が「つかへまつる」大嘗祭 ―――--―― 高森明勅
⇒公民が天皇の神聖な儀礼に直接「つかへまつる」ところに、大嘗祭独自の要素がある。
北朝鮮崩壊なしに北朝鮮問題の解決はない ――――― 呉善花
⇒日本は米国を引き入れることのできるだけの明確な北朝鮮体制崩壊戦略を持たねばならない
対テロ戦争という新世界秩序 ――――――― 藤井厳喜
⇒第二次大戦後の新世界秩序が冷戦であったように対テロ戦争が冷戦後の新世界秩序である。
「縁」の因果学 ―――――――――― 黄文雄
⇒日本では自分の成功はまわりの人々のお陰によるものと考えるが、中国人は・・・
新渡戸稲造「五千円札」への挽歌 ――― 山内健生
⇒「武士道」といふ言葉を広めた「新渡戸稲造の五千円札」退場は何を意味するのか?
自然と日本文化 ――――― 高坂節三
⇒自然との親和関係を持続させることは大切だが、これを絶対視する考えはとるべきではない
擬数主義が生む社会の無責任化を憂う ――― 佐藤純一
⇒擬数主義は民族、宗教、風土、伝統の個性を見えなくしてしまう。
吉田・マッカーサーの蜜月 ――― 遠藤浩一
⇒反共と護憲への意志を共有することで吉田とマッカーサーの協力関係ができあがった。