日本文化 第17号(平成十六年・夏)

巻頭言 皇太子殿下のお言葉をどう受けとめるべきか

対談
「究極のヒューマニズム」を回復せよ ―――― 西村眞悟、井尻千男

⇒命懸けで闘う本来のヒューマニズムに戻る決意を固める秋だ

「我が国の歴史に対する愛情」とは何か ―――――――――――― 藤岡信勝

⇒空洞化した学習指導要領に実体を与え、目標実現の方法を切り開いた金字塔

「公」の日本的構造 ――――― 高森明勅

⇒天皇に「つかへまつる」意識の共有にこそ、人々を「公民」に再編し得た精神的基盤がある

「アメリカ以後」のアジア安保体制を考える ―――--―― 呉善花

⇒米国一極体制が終焉することをみすえてアジア諸国との協調に関心を集中せよ

イスラエル化した世界 ――――― 藤井厳喜

⇒シャロン首相への糾弾は易しい。しかし、われわれはイスラエルと運命共同体的状況にある

米ソ冷戦と核兵器の半世紀 ――――――― 高野雅樹

⇒核軍縮の掛け声とは裏腹に核の水平拡散が進み、テログループも食指を伸ばしている・・・

「名」の市場学 ―――――――――― 黄文雄

⇒戦後の日本人は名誉を重んじる武士道を捨て、「反日日本人」に転生した

国を愛すること ――― 工藤雪枝

⇒過去の尊い犠牲に感謝し、平和と繁栄を維持していく義務を、私たちは背負っている

海と日本文化 ――――― 高坂節三

⇒海は日本を守り日本人を育んできたが、これからは「開かれた海洋国家」として交流すべきだ

町工場のメタテクノロジー  ――― 佐藤純一

⇒固有技能を持ちながらも交流を通じて技能を磨くのは「微差の個人主義」の現れだ