日本文化 第10号(平成十四年・秋)
巻頭言 新しいアジアの危機と戦後日本の「総決算」
対談
刹那主義を超えて ―――― 西部邁、井尻千男
⇒弱肉強食の資本主義も、ITイズムに精神を預けた刹那主義でしかなかった・・・
チベット仏教弾圧と三星堆遺跡 ―――――――――――― 宮崎正弘
⇒中華文明以前の三星堆遺跡発見で「チベット中国領」説は辻褄が合わなくなる
「メディア三法」何が悪いの? ――――――――― クライン孝子
⇒個人情報が取れなくなって困る国が日本のメディアを操作している
台湾語のなかの日本 ―――----――---―――― 黄文雄
⇒日本語は、台湾に社会科学・自然科学などの近代知識をもたらすツールだった
個人消費時代の不景気対策 ―――――――――― 呉善花
⇒非営利活動との、援助を含めた連携によって企業は新たな利益を上げられる
日本の対中東政策は如何にあるべきか ――――― 藤井厳喜
⇒米国内におけるシオニスト・タカ派の影響力を正確に見定めよ
国際政治における相対主義のススメ ―――――――――― 工藤雪枝
⇒米国に対しては、批判した上で協力するというクールな態度が不可欠だ
「平和記念都市」となった被爆都市・広島 ―――――――――― 山内健生
⇒欺瞞の淵源はGHQ主導で制定された「平和記念都市建設法」にあった
被爆国日本 核アレルギーとその幼児性 ――――――――― 高野雅樹
⇒当面核武装すべきではないが「未来永劫しない」と約束するのは良策ではない
二十一世紀は宗教者と科学技術者の交わりの世紀 ――― 佐藤純一
⇒科学技術が環境化した現代、技術者も進んで宗教者と交わらなければならない
オルヴァル僧院の謎 ―------------------------―― 竹本忠雄
⇒西欧の没落と運命をともにした日本は、その因縁を振り切ることによって再興が可能になる
図書室
金完燮 著 荒木和博・荒木信子 訳 『親日派のための弁明』 (評者 大前繁雄)
高森明勅 著 『天皇から読み解く日本』 (評者 中村信一郎)