最高裁上告棄却を受けて(平成21年2月17日)


謹啓 早春の候愈ご清祥のこととお慶び申し上げます。

さて、すでにご承知の通り「夏淑琴裁判」は去る二月五日(木)に最高裁から上告棄却の連絡があり、まことに残念ながら一敗地にまみえる結果となりました。この間、皆様にはあたたかい支援をいただき、なんとお礼を申し上げてよいのか分りません。ご支援にお応えできず、忸怩たるものを覚えます。

詳細な準備書面、書証を提出したにも関らず、高裁最高裁ともにそれらを一顧だにすることなく、「控訴棄却」「上告棄却」の決定を下して参りました。これは偏に以前から続くわが国の司法界の左傾化と、日中友好第一主義という政治的判断がもたらしたもので、いづれこの異常事態が回避されれば、必ずやわれわれの声が正当に反映されるものと固く信じています。

裁判を通じてのわが国の名誉回復は、その限界が露呈しました。しかし、これに挫けず、他の面で反転攻勢に撃って出なければなりません。攻勢をかけるべく、かつて「百人斬り裁判」を支援した関係者が再結集し、政治の場における名誉回復を目指しています。

「中国の抗日記念館の不当な写真の撤去を求める国会議員の会」が平成十九年九月に結成され、この「議員の会」を応援する目的で「中国の抗日記念館から不当な写真の撤去を求める国民の会」が翌年七月に組織化されました。議会と民間とがタイアップした結果、南京の抗日記念館に展示されていた不当写真三枚が撤去されました。 

そうした成果をふまえ、平成二十年九月には「シンポジウム・中国の抗日記念館から不当写真を撤去せよ!」を開催、このたびそのシンポジウムを活字化し、新たに「中国全土の反日記念館」などの資料を加え、『反日記念館―不当な写真の撤去を求める!』として展転社から刊行の予定(三月上旬)です。

この刊行を記念し、来る三月四日、午後六時半より文京シビック小ホールにおいて、集会も開催されます。当日は「議員の会」から平沼赳夫会長、稲田朋美事務局長以下、多数の国会議員が出席し決意を表明、また三名(宮崎正弘・富岡幸一郎・阿羅健一)の民間研究者による鼎談も行われます。

夏淑琴裁判をご支援いただいた皆さま方はもちろん、この問題に関心を持つ同憂同士の皆さまのご参加をお待ち申し上げます。司法の正常化、わが国名誉の回復運動にお力添えを賜りたく存じます。

謹白

夏淑琴裁判を支援する会